もう許してあげようと、そっと縄をゆるめると
彼女の星は空をすっと落ちていった。
 
最初から彼女に罪なんてなかった。
彼はそれを知っていたのに、彼のエゴがゆるさなかった。
だから、彼女を自由にしたとき、彼もまた自由になった気がした。
 
すると
いつの間にか 彼自身も真っ赤に燃えて 地の果てに落ちていった。