2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

夏至

梅雨の晴れ間 交差点の向こうに武者が立っていた。 古めかしい鎧と兜を装って彼は動かない。 折れた矢が背や腹に刺さる。 枯れ草が腰に絡まリ、ハネた泥が頬に残る。 やがて一人二人と陽炎のように武者が増える 馬に乗ったものもいる 誰も表情はわからない …