もう一人の彼の人生

 

彼はもう一人の彼の存在を知っている

最初は夢の中での出来事だと思っていたが

実際にその地名が存在する事を知った時

彼はその場所を興味本位で訪れてしまった

 

もう一人の彼は存在する。

彼もまたサラリーマンで家族と暮らし

仕事に追われて彼の時間を生きている

 

彼は空いてる時間を見つけては

ショートストーリーの

ブログを書いている。

 

さほど変化のあるものでもなく

一人よがりなものだが彼は

彼の読者にこっそりとなった。

 

やがて 季節はめぐり

星は流れた。