ロケット公園

その公園には小さなオレンジ色の
ロケットがあった。
 
でも エンジンはまだ付いてない。
これでは外洋に出ることはできないと
博士は耳を真っ赤にして四人の助手達
に力説した。
 
その日から博士は数字を組み合わせた難しい式に取り組んだ。
助手達も回路、制御、機構、航程の
勉学に励んだ。
 
あれはちょうど七夕の夜。
ロケットとお揃いのオレンジの宇宙服を
身につけた五人はカウントダウンと共に
大きな火花を散らして
小さな公園を後にした。
 
上って上って上って
もう肉眼では見えなくなるまで
ずっと遠くへ行ってしまった。
 
五色の短冊 わたしが書いた
お星様キラキラ 空から見てる。