計算センターの仕事を終えて
国際通りのホテルから空港に戻る際
タクシーの運転手はマングースのショーを
見ていくことを進めてくれた
いや飛行機の時間があるからと
断りながらも広がるエメラルドの海を横目で見ている
まだ2月だというのにずいぶん暖かい。
コートはいらなかったな
若い彼は苦笑した
駐車場でお礼を言って
トランクから鞄をうけとると
彼は出発カウンターで手続きをして
いつもの場所へ向かった
待合室は混んでいて
彼は避けるように階段から
2階の踊り場に抜けた
そこには小さな窓と
ベンチがある。
誰かと出会うこともない場所だった
ステレオカセットにはビート二クス。
最近発売されたCDをダビングして
もってきた
窓の外は青い空
出発までのわずかな時間を
彼はのんびり楽しんだ。