2062年 朝食

 

彼女は静かに眠っている

白いベッドの上で

時折寝返りをうちながら

 

やがて32Kモニターの壁紙は

輝度増しながら朝が近づいた事を

知らせてくれる

 

リアルサラウンドスピーカーと

オールアラウンドエアコンディショナーが

みずみずしい空気で早朝の静けさを

演出する。

 

パタパタとスリッパの音がして

旦那が外から声をかける

 

パンなの?ご飯なの?

 

パンやっぱりごはん!

そう言うと彼女は夢の世界に戻った。