魚はたいてい死んでいる
たまに生きてるものもいる
それでも瀕死の重傷だ
それでも美味いと食べている
魚は切り身で売っている
どこの部分かわからぬが
どういうものかも知らぬまま
人の身体に取り込まる
魚だけの話じゃなく
いろんな死が並んでる
煮たり焼いたり湯で揚げたり
美味しい美味しいと喜んで
それをわけあって食べている
だからいつか おなじよに
人が食べられる日がきたら
静かに黙って食べられよう
誰かに黙って食べられよう