新曲を作る日

冬休みが始まって何日かすぎた。
バンドは再び集まって練習を始める。
 
来年は受験だから3月までには発表会を
やって休止にしようとみんなで決めた。
 
新しい曲も3曲ほど作ることになった。
 
彼は新しい曲を書いて一番の歌詞を作った。
二番とリフレインはバンドで作ることになっていたし
歌詞を書くのは照れくさくて苦手だった。
 
そして名曲が誕生した!
 
そういうわけで今日は、それぞれが持ち寄って
曲の発表会という日だった。
 
ギターを片手に歌詞とコードだけの
簡単な譜割でやってみた。
 
絶賛をあびるはずだったが、
ボーカルがなんか聞いたことがあると言った
 
するとドラムもそうだな〜といった。
 
そういわれると自分でもそんな気がしてきた。
ちょっと汗がじわっとにじむ。
 
なんか似てる でもそれがわからない。
なんか似てる
 
そういわれ続けると、あ もうこれいいです
といいたくなって彼は撤収したい気持ちになった。
 
最後まで似てる曲を探し当てることなく
練習はお開きになろうとしたとき
 
茶の間のテレビから芳香剤のCMが流れてきた
 
ああ これだ〜
 
そこでバンドは爆笑。
彼もつられて笑うしかなかった。。