そのことを思うと
夕闇が迫る公園に
取り残された玩具のように
彼の中に不安がよぎる
つかみきれない気持ちは
茜色の空に流れるきれぎれの雲のごとく
心の中に広がる
あの気持ちはなんだろう?
コンビニの蛍光灯の下
青白い顔の彼女もまた
そのことを思うと心が淡くなる
いつのことかわからないけど
記憶の中をさまよう旋律は
しずかに反復する
誰が教えてくれたのだろう?
心は欠けている
いつか傷ついたとき
どこかにその欠片を失くしてしまった
故にその欠片をしらないうちに
探し求めている
それが何かもわからないまま。