夕暮れにたどりついたローカル線の駅舎から
顔をだすと霧雨が駅前のロータリーを濡らしている。
バス停の時刻表を覗くと少し前にバスは出てしまったようだ。
(30分以上もここで待たなければならない。)
たしか、宿泊場所はここからそう遠くはないはず。
老駅員が教えてくれた宿までの近道をたどることにする。
長く伸びた旧市街の白壁は剥げ落ち、
濡れた石畳をすべらないように歩かなけれなならない
やがて 最初の辻にあたり、
区画整理の工事を示した案内板が迂回路を教えてくれる。
裸電球の外灯なんてのが時代を遡った感さえ覚える
この町は 時間がとまったような町だ。
上手の竹林のむこうに、月の雲影がおぼろげに浮かぶ
(ほんとにこの道で合っているのだろうか?)
さっきから携帯で旅館へかけてもずっと話中なのだ
駅まで戻ってタクシーで行くべきだったか己の早合点の選択をうらむ。
とおりすぎる車なり人でもあれば声をかけるのだが
そふいふものもなく、
また 辻に当たり、区画整理の案内板どおり迂回路を回る
すると。。。。
さっきの駅の反対側にでた。。。(汗)