時間砲


異常気象、地殻変動、新型細菌、放射能汚染
あらゆるリスクを21世紀の人類は抱えていた

すでに一つの国家や地域の問題ではなく
世界共通の主題となった。

物理学者、歴史学者、政治倫理、医療、SF作家など
多くの人材が招かれて原因と解決を討議した。

半年の時間を費やした結論として
過去のいい加減な対応を正すことを解決手段とした。

過去への介入は現状を変えてしまう危険がある
その為、最も効果的な時代と場所を選ぶ必要があった。

ただ介入するにも人や物を過去に送ることはできない。
送れるのは電波だった。
ある特殊な周波数を計算した値で重ねるとその場所で
電波が復調された。

振幅が大きいほど、それは振動となり、震源となる。
彼らはそれを時間砲(Interval time wepons)と呼んだ。

そしていよいよ19世紀から20世紀を対象に
時間砲は動き出した。