2017-02-28 Dawn Valley 古い岩に這い蹲るように苔が広がる 手入れのない庭は すでに体をなさずそこにあり おぼろな明かりは 有機と無機の境目をなくしながら ただ淡い影をおとす 若きころは山の向こうの広がる海まで 幾度も足をはこんだのに いまは一人 幾千の年月がすぎて それでも再帰するという 約束がのこるなら しずかに待つばかり アポロの遺産と 待つばかり