永い眠り

彼女は5月が好きだった
4月の馬鹿騒ぎがすぎて、森の若葉がそろいはじめるころ
ながれるせせらぎを子守唄に
しずかに眠りにつきたいと思ってた。
小さなボートに身をまかせ 
揺られながらそっと川を下る
透きとおる空の光は波紋を返し
小鳥のさえずりを遠くに聞きながら
 
幼ない子供のようにぐっすりと。