2017-12-23 スープ 夜の干潟をぶらぶら歩いてる 師走の明るい月明かりの下で ジャブジャブと引潮の波際を攻めながら 少しずつ沖を目指す グローブを外して海水に 手のひらを浸せば 青い冷たさの中に貝や小魚の 小さな気持ちを感じる 新しい年が良い年でありますように 彼らもそう祈ってる 見上げれば星の隙間 白い箒星が流れる あれもまた、遠くの世界からやってきた 誰かの祈りに違いない 海でもなく陸でないこのスープから 沖へ沖へと先を目指す。